省スペース新時代。かさばらないパーテーション
誰がデザインしたのかは分からないけれど、言われてみれば確かにグッドデザイン。
そんな日常の中にある優れたデザインを紹介する「まちかどグッドデザイン賞」のコーナーです。
先日、奈良県コンベンションセンターで開かれた展示会、クリエイタースパイラル・ならリビングフェスタ。エリアを仕切るためにパーテーションが並べられていました。(上の写真、黄色の矢印の部分。向こう側がクリエイターズスパイラルのエリアです。)
展示会も無事終わり、片付けの際に気が付いたのですが、
ん⁉ このパーテーションの足の形は・・・?
足がひらがなの「く」を横にしたような、または「へ」のような形をしています。しかも真上から見た形は足が1本の棒ではなく、テトリスのブロックのような、横にずれたような形状をしています。
「?」と思いながらも、そのまま何気なく数枚を重ねてみると…
きた!!なんと、足の形状が見事に重なり合ってパーテーションの幅にきっちりと収まってゆくではありませんか!
これは、、まちかどグッドデザイン賞のコーナーではないでしょうか!
普通の足のパーテーションと比較した図を作ってみました。
足の形が普通の1本の棒のような状態であれば、パーテーションを重ねれば重ねる程、横幅が増えてゆき、収納に必要な面積がどんどん増えてゆきます。
しかし、かさばらないパーテーションは、いくら重ねても幅がパーテーション1枚分に収まっており、収納時の面積も最小限に抑えられています。
コンベンションセンターのような大きな展示会や集会が開かれる会場では、倉庫の限られたスペース内でより多くの備品を収納しておく必要があります。このパーテーションは、足にデザインを施すことで、見事に収納問題が解決されています。
(オフィス)家具の中でも、特にイスは「スタッキングチェア」というジャンルがあるくらい、重ねて収納するためのデザインやアイデアがたくさんありますが、この機会に私は重ねてコンパクトに収納・スタッキングできるパーテーションを初めて見る事ができました。
「構造上、重ねるとかさばるのはしょうがない。あたりまえ。」
「使いにくいけど、そういうもの。」
と思って誰もが見過ごしているようなところにこそ、新たなデザインの種は眠っているのだなと感じた出来事でした。
【追記】
その後調べたところ、こちらのパーテーションは、株式会社内田洋行の「DS2シリーズ」の製品でした!